リチェルカセキュリティ、新たな事業フェーズに向けて
株式会社リチェルカセキュリティ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:木村 廉)は、このたび4期目の決算を迎えました。お引き立てくださった皆様に厚く御礼申し上げます。
当社は2019年の設立以来、オフェンシブセキュリティの新たな価値を開拓する使命に取り組んできました。当社は、防衛装備庁の安全保障技術推進制度にも採択された研究開発力を背景として、脆弱性診断/ペネトレーションテスト、コンサルティング、トレーニングといったセキュリティサービスを、様々な成長ステージや業界ドメインのお客様に提供してきました。
今後、研究開発から得られた技術シーズと、サービス提供を通して得られた経験を基盤にして、新たな領域にも力を注ぐ事業戦略を立案し、新たな事業フェーズを目指していくことをお知らせします。
当社はこれまで、研究開発を通じてファジングやセキュリティ診断支援ツール、バイナリ解析技術などの技術シーズを積み上げてきました。
そして技術シーズの応用として、他のセキュリティ企業では対応できなかった特殊な技術スタックについてのセキュリティ診断や、技術調査に基づく正確な脆弱性ワークアラウンドや製品のチューニングなどを提案するコンサルティング、先端的な攻撃手法に関する研究論文の著者によるトレーニングを提供してきました。
様々な成長ステージや業界ドメインのお客様から生の声をお聞かせいただくなかで、脆弱性診断・コンサルティング・トレーニングといった従来型のセキュリティサービスの枠では解決できなかった課題をお聞かせいただきました。そしてお聞かせいただいた数々の課題から、当社のもつ技術シーズが、サイバーセキュリティ業界に限らず必要とされていることに日々気づかされてきました。
この経験から、当社がもつセキュリティ技術の最先端を中長期的な視点でお客様と社会にどう還元するべきか模索するとともに、従来型のセキュリティサービスでは見過ごされてきた顧客課題へもアプローチしていく事業開発を進めてきました。
そのパイロットスタディとして、宇宙産業においてファジングを宇宙線による障害のエミュレータとして応用するプロジェクトを進めてい ます。異業種のお客様の需要を探索し、課題と向き合っていく取り組みは、コンサルティングの受注にも結実しています。
このような経験を通じて、今後、当社がもつ技術シーズを基盤に、従来のセキュリティサービスが見過ごしていた課題に対処するための、新しい事業領域に力を注いでいく所存です。
当社が現在取り組んでいる安全保障技術研究推進制度「強化学習を用いた環境適応型ファジングシステムの提案」は、2025年3月を以って採択期間が終了します。しかしその後も、研究開発を通して培った技術シーズと課題解決力をもとにサービス提供を続けるとともに、新たな研究開発にも取り組んでいきます。
この方針を具現化するために、研究開発成果に基づく新規事業の企画立案体制を一層強化していきます。従来のセキュリティサービスのメニューも、この方針のもとで刷新し、お客様に価値の高いソリューションを提供します。
また、お客様のご要望に応える体制をより盤石にするためにも、サービス提供の窓口となるコンサルティングサービス提供体制の強化を進めています。これに伴って、プロダクト開発メンバーおよびコンサルティングサービスメンバーの採用や研修も進めていきます。
当社はこれまでにもコンサルティングサービスをお客様のご要望に応じて提供していましたが、メニューを体系化し一般公開しました。お客様の課題解決に寄り添うだけでなく、技術シーズを駆使した新機軸のアプローチを提供していきます:
https://ricsec.co.jp/services/consulting/
リチェルカセキュリティは、理論と 実践の往還を通して、セキュリティサービスの新たな可能性を広げるために力を尽くし続けます。
お引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。